フィレンツェで最初に住んだ家

フィレンツェで最初に住んだ家

 

 新型コロナウィルスが世界に広がり出してから、生と死についてよく考えるようになった。

 考えたって仕方ないことではあるんだろうけど・・・。

 

 ふと留学時代に初めてお世話になった家の場所をグーグルで見てみたくなって探したけど、細かい場所を覚えていなかった。地味にショック。忘れるわけないと思ってたのに。毎日毎日、歩き回ってたのに。20年って記憶が薄れる程度には長いんだな…。

 

 もう一度、あの町に行って歩いてみたい。昔みたいに健脚じゃないけど。

 最初にお世話になったお家のお母さん、リリアーナ。お母さんというかおばあちゃん。当時たぶん80歳くらいだったのかな。ろくにイタリア語も話せず、そんなに会話できなかったけど、もっとお話しすればよかった。そのあと連絡とればよかった。生きてたら100歳くらいかな。イタリア人は長生きの人も多いから、生きててくれたら嬉しい。

 お家に入れてもらって最初におもてなししてくれようとしたの覚えてるよ。ありがとね。私もお礼したくなって緑茶をふるまったけど、飲みにくかったよね、苦くて美味しくなかったよね。ごめんね。たぶん私の後にも留学生を受け入れてただろうと思うから、私のことは忘れちゃってるかもしれないけど、感謝してるよ。美しく、清掃の行き届いたお家で感動したよ。

 弟さんが一人で来たりしてたのが印象的。イタリア人は姉弟で仲いい人多い感じがした。

 今度昔の資料を漁って、ちゃんとした住所を調べてみよ。